「目の前が赤く染まるまで、A列車で行こうと決めた」
筆者はDSの電源を切った。
とても長く画面に釘付けになっていたような気もするし、
ほんの一瞬のできごとだったような気もする。
どっと眠気を感じ、とっさに頭を左右に大きく振った。
カラスの鳴き声が聞こえる。
そうか、もう朝なのか。
部屋の電気を消すと、外はもう明るくなっていた。
「A列車で行こうDS」を買って、こうなったひとは多いらしい。
筆者もそうなってしまった、哀れなひとりである。
今回は、近年まれに見る中毒性MAXの鉄道経営SLG。
「A列車で行こうDS」の紹介です。
興味を持った方は、ぜひ最後までお付き合いください。
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<A列車で行ってみよう>
はじめに、
「A列車で行こう」とは、何をするSLGなのか?
筆者も買う前に、そこがよく分からなかった。
その質問に対する答えとして、
説明書に美文があったので、引用させてもらう。
「A列車で行こうDS」は、
鉄道会社を経営しながら都市開発をしていくシミュレーションゲームです。
あなたは社長となって、それぞれの街が抱える課題を、
線路を敷いたり列車を走らせることで解決していきます。
なるほど。
「シムシティ」が、市長になって、都市開発をするSLGなら、
「A列車で行こう」は、鉄道を経営して、街が抱える課題を解決するSLGなのか。
それゆえに、
「A列車で行こう」は、とりわけユニークだ。
まずやることといえば、
限られたスペース(マップ)の中から、最高の立地を探し、駅をふたつ建てることだ。
そのふたつの駅を線路で結び、列車を運行させる。
赤字にならないように、運行計画を見直し、真夜中の運行は避けるといいだろう。
あとは、じーっと待つ。
しばらくすると、駅周辺の開発がはじまる。
開発がはじまるとはつまり、「NPCが物件を建てはじめる」ということだ。
「A列車で行こう」は、あくまで鉄道経営SLGなので、
基本的に都市開発は「NPC」にゆだねることになる。
マップ内に多くの物件を建てることが、都市開発を進めるということだ。
シナリオモードにおけるノルマのほとんどが、これにあたる。
つまり、「駅と線路と列車を使って、
NPCに都市開発をさせる環境を整える」ことが、「A列車で行こう」の内容といえる。
乗り物を題材にしたゲームということもあり、
見た目にも美しく、思い通りに開発した都市のデータを、
いつまでも消せずにいるプレイヤーも多いんだとか?
「A列車で行こうDS」で搭載された、最先端の3Dカメラモードによって、
その流れは、より一層強くなりつつある。
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<A列車で行ってみた>
SLGなのだから、ノルマを達成するために努力をすることになる。
はじめは、赤字にならないように運行計画を調整したり、
まっとうな経営、つまり……
収益に見合うだけの開発をし、無理な経営はしない。
を心がけてゲームを進めていた。
何をするにしても、高額の土地代が発生するゲームだ。
その土地を活かせないなら、それはつまり「負債」になってしまうのだから、
テーマパークのように、早急にことを進めるのは得策ではない。
税金だってバカにならないことを知った。
なんせ、利益の半分は徴収されてしまうのだから、洒落にならない。
固定資産税と法人税の納付日。
つまり6月1日がこのゲームにおけるデスポイントだ。
おカネを使わなければ、税金は収益%なのだから、確実に納められる。
でもそれだと、発展が思うように進まず、ノルマを達成することができないのだ。
社会の現実を知った。
ようするに、実社会における発展もこれと同じで、
税差ぎりぎりの発展、つまり「転んだらおしまい経営」ってやつなのだ。
ちょっとだけ悪い経営者になった。
まず法人税は、赤字決算なら微量で済む仕組みになっているので、
一年目は、赤字覚悟で鉄道経営に必要な設備を整えることにした。
都市開発を一年目からフルスピードで行うことで、時間を短縮することができる。
何よりも、同時に「工場を建設してフル稼働させることによって、
鉄道収益の何十倍もの利益をあげることができる」からだ。
二年目は、黒字を目指して、まっとうな経営をする。
すでに鉄道網は敷いてあるので、おカネを使わなければ、まず黒字になる。
もちろん、収益の大半は「工場」によるものである。
この時、必要なおカネは「銀行から調達」しておく。
ポイントは、「返済期限を期限以降に」設定しておカネを借りること。
返す頃にはわたしは社長ではない。会長になっている。
三年目は、株式公開を視野に入れる。
株式を公開すると、莫大なおカネを集めることができる。
それだけのおカネがあれば、もっと「工場」が建てられるじゃないか!
株式公開の条件は……
二年連続の黒字と、剰余金10億円以上、である。
おカネを使わなければ、まず黒字決算になる。
剰余金とはつまり、儲けたおカネ−使ったおカネのことだから、
はじめから「工場」をフル稼働させておけば、プラスに転じる頃だ。
四年目は、ラストスパートをかける頃だ。
おカネはあるので、自腹で子会社を建てまくって、ノルマを達成しまくる。
立地がよければ、子会社は即転売で100億程度の利益をあげることも可能である。
これって、錬金術じゃないか!
そういえば、NHKスペシャル「激流中国」「沸騰都市」でも、
不動産マネーの暴走をまざまざと見せつけられたものだ。
リーマンショック以後、世界は変わってしまった。
ドバイも死んだらしい。
まあ、その話は別の機会にするにしても……
こうやって、不動産取引を中心にして、四年目は慌しく過ぎてゆく。
そうやって、五年目も六年目も……
「不動産取引を中心にして経営を進める」。
そうすれば、期限内にクリアできないマップはないはずだ。
これはあくまで経営のお話し。
すべてのシナリオをクリアすると、フリーモードが解禁される。
フリーモードが解禁されたら、ノルマを低く設定して、
さっさと経営努力というものを終わらせて、
童心に返って、鉄道のジオラマを作るようにして「A列車で行こう」を遊ぶべし。
ちなみに、経済小説の父・城山三郎の小説の中で、
「バリバリの経営者ほど、赤ちゃんクラブの会員証を持っている」、
みたいなことが書いてあった。
ちょっとだけその気持ちが分かったような気もした。
いや、それ以上に、
脱税や税金対策に奔走するオジサンたちの気持ちが分かったような気もした。
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<A列車で行くことは>
「A列車で行こうDS」を遊んで、
貸借対照表や損益計算書が読めるようになった。
買うきっかけは、「充実のチュートリアル!」のふれこみだった。
それだけに、チュートリアルは懇切丁寧だった。
箱庭タイプのSLGが好きで、経営に興味があるのなら、
まちがいなくオススメできるタイトル。
でも、中毒性の高さがマイナスに働くようなら、買い控えるのも妥当だと思う。
ハマるひとには、猫にマタタビのような作品である。
「近況」
「必殺仕事人2009」が終わっちゃった。次回作はあるんかな?
「ふたつのスピカ」は、久々に当たりのドラマがきたという感じです。
真っ当な物語と、それをおもしろく読ませる筋書きの上手さが光りますね。
来月も隔週です。そういや、ドラクエ9発売しますね。買うと思います。
次回予告 「「Wii Sports Resort」の感想」 7/12(日)予定
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